「立って」仕事をすれば健康で長生きできる(4)「座りすぎ」が招く心身不調…経済損失は6兆円を超える

公開日: 更新日:

「座りすぎ」がもたらす悪影響は、個人の健康だけではない。「座りすぎ問題」を研究し続け、多くの企業とも連携している岡浩一朗教授(早稲田大学スポーツ科学学術院)は座りすぎが日本経済に与える損失についても危惧している。

「20歳から69歳までの日本人1万人を対象にして、プレゼンティーズム(心身の不調)の実態を調べた2020年のデータがあります。それによると、首の痛み・肩こりによる1人あたりの経済損失は約4万5000円で、国全体にすると約3兆1000億円にも上る。同じく腰痛は約3兆円の損失でした。他にもメンタルヘルスや眼精疲労による損失も大きい。そして、これらの問題はすべて『座りすぎ』と関連しているんですよ。これをほったらかしたままでいいのか、ということです。座りすぎ対策を実施すれば、その多くは解消できると私は考えています」

 厚労省が年初に発表した「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023(成人版・こども版)」でも、岡教授が携わって「座りっぱなしの時間が長くならないように」と推奨している。また、WHO(世界保健機関)も2020年に座りすぎ対策のガイドラインを発表するなど、世界的にも座りすぎ問題に目が向きつつある。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    号泣の渋野日向子に「スイングより、歩き方から見直せ!」スポーツサイエンスの第一人者が指摘

  2. 2

    崖っぷち渋野日向子に「日本人キャディーと縁を切れ」の声…外国人起用にこれだけのメリット

  3. 3

    だから今年の日本女子オープンはつまらない…“簡単コース”で予選カットラインは史上最少「-1」

  4. 4

    森保監督がブライトン三笘薫を代表招集外にしたウラ側…10日パラグアイ戦、14日ブラジル戦へ

  5. 5

    今オフ日本史上最多5人がメジャー挑戦!阪神才木は“藤川監督が後押し”、西武Wエースにヤクルト村上、巨人岡本まで

  1. 6

    日本ハム最年長レジェンド宮西尚生も“完オチ”…ますます破壊力増す「新庄のDM」

  2. 7

    フリーの風間俊介&生田斗真は大活躍も…旧ジャニ「ドラマ班」次世代は“自称”止まりの寂しい現状

  3. 8

    テレビはグルメ、熊、線状降水帯ばかり…もっと大事なことを放送したくないための隠れ蓑か

  4. 9

    前代未聞の壮絶不倫・当事者のひとりがまたも“謎の欠場”…関係者が語った「心配な変化」とは???

  5. 10

    次の自民党総裁選が誰でも菅義偉が“陰の主役”…絶対王者の力の源泉は何なのか?