著者のコラム一覧
堀田秀吾明治大学教授、言語学者

1968年生まれ。言語学や法学に加え、社会心理学、脳科学の分野にも明るく、多角的な研究を展開。著書に「図解ストレス解消大全」(SBクリエイティブ)など。

脳がいかにいい加減かを証明する「インビジブル・ゴリラ」って何だ?

公開日: 更新日:

 しかし、この実験の狙いはパスの回数を数えることではありませんでした。この動画には、白と黒のTシャツを着た人以外にも、「ゴリラの着ぐるみを着た人」が登場するのですが、それに気づくことができるか--というのが本題だったのです。

 興味深いことに、ゴリラは隠れているわけではなく堂々と登場しているのですが、白いTシャツのパスの回数を数えることに集中したことで、被験者の約半数がゴリラに気が付かないという結果が明らかになったといいます。

 すでにネタバレではありますが、YouTubeで「Invisible Gorilla」と検索すると「selective attention test」という動画が出てくるので、興味がある方はチェックしてみるといいでしょう。

 このように、脳はときにいい加減な判断をしてしまいます。先の「インビジブル・ゴリラ」のような現象を「選択的注意」と呼び、人間の注意力は非常に選択的であり、一定のものに注意を向けさせると、違うものに対しての注意は適当になってしまうことが示唆されているのです。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  2. 2

    【原田真二と秋元康】が10歳上の沢田研二に提供した『ノンポリシー』のこと

  3. 3

    カーリング女子フォルティウスのミラノ五輪表彰台は23歳リザーブ小林未奈の「夜活」次第

  4. 4

    3度目の日本記録更新 マラソン大迫傑は目的と手段が明確で“分かりやすい”から面白い

  5. 5

    国分太一“追放”騒動…日テレが一転して平謝りのウラを読む

  1. 6

    福山雅治&稲葉浩志の“新ラブソング”がクリスマス定番曲に殴り込み! 名曲「クリスマス・イブ」などに迫るか

  2. 7

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  3. 8

    松岡昌宏も日テレに"反撃"…すでに元TOKIO不在の『ザ!鉄腕!DASH!!』がそれでも番組を打ち切れなかった事情

  4. 9

    年末年始はウッチャンナンチャンのかつての人気番組が放送…“復活特番”はどんなタイミングで決まるの?

  5. 10

    査定担当から浴びせられた辛辣な低評価の数々…球団はオレを必要としているのかと疑念を抱くようになった