著者のコラム一覧
堀田秀吾明治大学教授、言語学者

1968年生まれ。言語学や法学に加え、社会心理学、脳科学の分野にも明るく、多角的な研究を展開。著書に「図解ストレス解消大全」(SBクリエイティブ)など。

パソコン作業は開始30分で集中力が下がり始める…前後で5分休憩がベター

公開日: 更新日:

 ひとつの作業ばかりしていると、集中力は必ず低下します。「仕事のやめどころがわからない」といった状態も集中しているように感じるかもしれません。しかし、仕事に対する集中力は時間とともに確実に低下していくことは、数多くの研究でも明らかになっています。

 集中力が低下すれば、当然、作業効率も下がります。米マサチューセッツ工科大学のアリエリーと欧州経営大学院のヴェルテンブロックによれば、成人の集中力が続く時間は20分程度とのことで、好きなものに対する集中力であれば長く続くと付言しています。また、聴覚、視覚、記憶など何をもって集中力が続いていると判断するかによっても変わってくるといいます。

 確実に言えることは、ある程度作業をしたら休まなければならないということです。長く仕事をしていれば、それだけ体力を使うためコンディションは低下します。仮に、「私は体力に自信があるから」といった鋼の肉体を持っていたとしても、集中力を持続させるのは難しいのです。

 ここでもうひとつの集中力に関する研究を紹介します。関西大学の吉村と友田の研究(1993年)によると、パソコンの画面上での作業を開始してから30分ほどすると集中力が低下し始めることが分かりました。平均値で60分経過した頃には、疲労による影響が明確に見られたそうで、前記2つの研究結果を踏まえると、30分前後でいったん休憩を取るのがベターということになります。30分ほど何かに没頭し集中したら、5分ほど休憩を取ることを心がけてみてください。

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