(1)健康長寿のために正しい呼吸法を身に付ける

公開日: 更新日:

 しかも、ミトコンドリア内にはアポトーシス(細胞死)を促す物質(チトクロームC)が蓄えられている。万一、がん化などを察知すれば自死して異常な細胞を除去する。こうした機能が低下すれば異常細胞が居座り続け、そこから炎症性サイトカインなどが放出されて慢性炎症が全身を覆わないとも限らない。

「ミトコンドリアの劣化は、『命の回数券』と呼ばれ細胞寿命の決定因子のひとつであるテロメアにも影響を与えます。遺伝情報が刻まれたDNAの両端のほつれを防ぐキャップの働きもするテロメアは、細胞分裂のたびに自らを短くすることで染色体機能を正常に保つ。その劣化はテロメアの不必要な短縮だけでなく、活性酸素やフリーラジカルの大量発生を招き、細胞寿命の短縮につながります」

 逆にいえば、ミトコンドリアが正しく機能して細胞呼吸が正しく行えればテロメアが長持ちして細胞寿命が長くなる。それは健康長寿にもつながる。しかし、これには酸欠という弱点がある。例えば細胞のなかでも最もエネルギー消費量が大きい脳細胞は5分程度酸素供給が中断すると細胞が壊死する。

「だからこそ、しっかりした肺呼吸(外呼吸)による効率の良い酸素運搬が必要なのです」

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    注目集まる「キャスター」後の永野芽郁の俳優人生…テレビ局が起用しづらい「業界内の暗黙ルール」とは

  4. 4

    柳田悠岐の戦線復帰に球団内外で「微妙な温度差」…ソフトBは決して歓迎ムードだけじゃない

  5. 5

    女子学院から東大文Ⅲに進んだ膳場貴子が“進振り”で医学部を目指したナゾ

  1. 6

    大阪万博“唯一の目玉”水上ショーもはや再開不能…レジオネラ菌が指針値の20倍から約50倍に!

  2. 7

    ローラの「田植え」素足だけでないもう1つのトバッチリ…“パソナ案件”ジローラモと同列扱いに

  3. 8

    ヤクルト高津監督「途中休養Xデー」が話題だが…球団関係者から聞こえる「意外な展望」

  4. 9

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも

  5. 10

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?