(1)増える障害者雇用の現場には、高い離職率や平均給与などいくつものハードルがある

公開日: 更新日:

「障害者を雇ったんですが、すぐに辞められてしまいました。一人は2週間、もう一人は2日でした。これまで障害者雇用の経験がなく慣れていなかったせいかもしれません。担当者を一人つけてサポートしていたのですが……」

 首都圏の中小企業の採用担当者がため息交じりにこう話してくれました。

「障害のあるなしにかかわらず、自分の能力や適性に合った仕事ができる社会」を目指して、国は障害者の雇用を積極的に進めてきました。

 ところが、平成30年、肝心の公的機関で長年にわたり目標とされていた雇用率を守っていなかったことが発覚し大きな問題になりました。その反省から、近年、障害者雇用推進のための支援策やマニュアル作りなどが行われてきました。

 その結果、最近では公的機関だけでなく、一般企業でも障害者雇用が増えています。

 昨年12月、厚労省が公表した「障害者雇用状況」(令和6年)によると、民間企業(従業員40人以上)の雇用障害者数は、67万7461.5人で前年より3万5283.5人増え、うち身体障害者は36万8949.0人(対前年比2.4%増)、知的障害者は15万7795.5人(同4.0%増)、精神障害者は15万717.0人(同15.7%増)で、とくに精神障害者の増加が目立ちます。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    元横綱・三重ノ海剛司さんは邸宅で毎日のんびりの日々 今の時代の「弟子を育てる」難しさも語る

  2. 2

    巨人・岡本和真を直撃「メジャー挑戦組が“辞退”する中、侍J強化試合になぜ出場?」

  3. 3

    3年連続MVP大谷翔平は来季も打者に軸足…ドジャースが“投手大谷”を制限せざるを得ない複雑事情

  4. 4

    高市政権大ピンチ! 林芳正総務相の「政治とカネ」疑惑が拡大…ナゾの「ポスター維持管理費」が新たな火種に

  5. 5

    自民党・麻生副総裁が高市経済政策に「異論」で波紋…“財政省の守護神”が政権の時限爆弾になる恐れ

  1. 6

    立花孝志容疑者を"担ぎ出した"とやり玉に…中田敦彦、ホリエモン、太田光のスタンスと逃げ腰に批判殺到

  2. 7

    沢口靖子vs天海祐希「アラ還女優」対決…米倉涼子“失脚”でテレ朝が選ぶのは? 

  3. 8

    矢沢永吉&甲斐よしひろ“70代レジェンド”に東京の夜が熱狂!鈴木京香もうっとりの裏で「残る不安」

  4. 9

    【独自】自維連立のキーマン 遠藤敬首相補佐官に企業からの違法な寄付疑惑浮上

  5. 10

    高市政権マッ青! 連立の“急所”維新「藤田ショック」は幕引き不能…橋下徹氏の“連続口撃”が追い打ち