著者のコラム一覧
荒川隆之薬剤師

長久堂野村病院診療支援部薬剤科科長、薬剤師。1975年、奈良県生まれ。福山大学大学院卒。広島県薬剤師会常務理事、広島県病院薬剤師会理事、日本病院薬剤師会中小病院委員会副委員長などを兼務。日本病院薬剤師会感染制御認定薬剤師、日本化学療法学会抗菌化学療法認定薬剤師といった感染症対策に関する専門資格を取得。

セルフメディケーション税制はスイッチOTC以外の市販薬も対象になる

公開日: 更新日:

 前回、医療用医薬品から市販薬(OTC医薬品)に転用(スイッチ)したもののことを、「スイッチOTC医薬品」と呼んでいるとお話ししました。スイッチOTC医薬品は、風邪薬や胃腸薬、鼻炎用内服薬、水虫・たむし用薬、貼付薬などさまざまなものが販売されていて、医療機関で処方されている薬と同じ有効成分が入っているため効き目もよく、軽い不調の多くはスイッチOTC医薬品で対処することが可能です。

 また、スイッチOTC医薬品は、医療機関を受診せずに薬局で購入できるため、働く世代にとっても時間的にメリットとなるうえ、病院に行く時間や費用を抑えることも可能となります。

 このように自分自身で健康を管理し、軽度な体の不調は自分で手当てすることを「セルフメディケーション」と世界保健機関(WHO)は定義していて、日本でも2017年から「セルフメディケーション税制(医療費控除の特例)」が施行されています。26年12月31日までの間、医療用から転用された医薬品に対し、支払った金額が1年間で1万2000円を超えた場合(生計を一にしている家族の分も含む)、超えた金額(上限8万8000円)についてその年の総所得金額から控除可能となります。

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