「ヒト・ヒト感染」が進行するエムポックス症…トランプ・ショックで世界的流行の懸念

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 昨年8月にはWHO事務局長が「緊急事態」を宣言。エムポックス症は2022年1月以降、世界中で11万人以上の感染が確認された。日本では2022年7月に欧州で感染者と接触した成人男性の発症例が初めて報告され、2023年以降2025年2月14日までに252例が確認されている。

「この病気は男性相手に性的交渉を持つ男性(MSM)のみで広がる病気ではありません。しかし、MSMでの発症例が多く報告されているためそうした誤解が生じやすく、偏見を生みやすい」

 そんななか、常識の革命を標榜するトランプ大統領は就任後に「今後は男性と女性のみが存在するのが米国政府の公式政策となる」と述べ、連邦政府が推し進めてきたDEIプログラム廃止の大統領令に署名。これを受け、大企業などでは女性管理職比率の見直しやLGBTなど性的マイノリティーの権利をアピールする「プライドパレード」への資金援助の取りやめなどが相次いで発表されている。

「こうした環境下でこの病気への偏見が生まれ、エムポックスはかつてのエイズと同じように医療機関に管理されずに水面下で激増して、世界で拡散する病気になる可能性があるのではないか。それを懸念しています」

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