(1)酔っばらって記憶がない!それはアルコールのコントロール障害

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 自分の衝動や欲求を抑制することが困難な精神疾患をコントロール障害と呼ぶが、お酒を飲むことで冒頭で触れたような問題を起こす人は、正しくお酒と付き合えていないということになる。依存こそしていないが制御できていないため、ときに暴走してしまうというわけだ。輪をかけて、お酒を飲むと理性をつかさどる前頭葉の機能が低下する。コントロール障害の中でも、特にアルコールが厄介なのはこの点だ。だからこそ、対処法を知っておきたい。

「定期的にセルフチェックをすることがポイントです。その指針となるのが『HALT(ハルト)』と呼ばれる4つの感情を知ること。Hはハングリー、Aはアングリー、Lはロンリー、Tはタイアードの頭文字です。人間はこうした感情を抱くとき、IQが低下し、いつも以上に飲みすぎてしまいます」

 空腹、怒り、孤独、疲労――。この感情に包まれると、人はお酒に飲み込まれてしまう。次回は、HALTとの向き合い方について説明する。

▽山下悠毅(やました・ゆうき) 精神科専門医・精神保健指定医。日本外来精神医療学会理事。近著に『彼らが見ている世界がわかる 依存症の人が「変わる」 接し方

【連載】もうお酒で失敗しない

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