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水上健国立病院機構久里浜医療センター内視鏡部長

国立病院機構久里浜医療センター内視鏡部長。便秘や過敏性腸症候群治療の第一人者。自身が開発した無麻酔大腸内視鏡挿入法「浸水法」を活用し「ねじれ腸」「落下腸」という腸管の異常形態を発見した。著書に「快腸大全 便秘外来医が3万人を診てわかった腸の新常識」など。

(3)「腸ゆらしマッサージ」でねじれを緩める…簡単3つのステップ

公開日: 更新日:

 日本人の多くはねじれ腸や落下腸であり、それが便秘の原因になっているとこれまでお話ししました。しかし、ねじれ腸・落下腸のみなさんが全員、便秘ではありません。

 遺伝や体質も関わってきますが、大きく関係しているのが「運動」です。運動によって腸がゆれ、ねじれ腸・落下腸による便の詰まりやすさを改善しているのです。

 便秘外来をやっていると、元アスリートという患者さんが結構いるのです。彼らは現役時代は便秘知らず。しかし現役を退き、運動をしなくなると便秘になる。そして運動を再開すると、便秘が解消する。私が常々口にしているのが「運動は便秘の七難隠す」。私自身ねじれ腸ということもあり、便秘対策のために日常的に極力体を動かすよう、心掛けています。

 ただ、誰もがすぐに運動を始め、継続できる環境にいるわけではありません。そこで私が考案したのが、運動時と同じように腸をゆらし、腸のねじれを緩める「腸ゆらしマッサージ」です。

 ヒントとなったのが、内視鏡検査の時に患者さんにやってもらう「お腹の圧迫」です。腸のねじれた部分が緩み、内視鏡が入りやすくなるんですね。同じことをやってもらえば、便も出やすくなるのでは? そう思って患者さんに試してもらったところ、非常に効果があったのです。

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