(2)子どもの斜視を放置すると「弱視」や「視力低下」に
そのため最近では多くの自治体で、3歳児健診に屈折検査機器を使った検査を実施するようになっています。この検査により斜視や不同視(左右の視力が大きく違う)、先天性白内障などが見つかることもあります。
子どもの斜視には先天性内斜視、外斜視、調節性内斜視(乳幼児に多く、遠視が原因となる)などがあります。
「子どもの斜視は本人の自覚症状がなく、外見でも目立たないものがあります。親も見慣れてしまうと気づきにくく、私の臨床経験では保育園の先生が気づくといった例もありました。健診で斜視の疑いを指摘されても“いずれ治る”“うちの子に限って”と楽観的に考え、精密検査を受けさせない親もいますが、放置は禁物。健診などで指摘されたら、早めに眼科受診をしてください」(佐藤客員教授)
治療は屈折検査で眼鏡の度数を決め、それに合った眼鏡をかけることで改善することがあるそうです。改善しない場合には斜視手術を行います。
なお、9歳未満だと眼科医の診断書があって眼鏡を作成した場合、保険適用となります。自治体によっては自己負担分の給付制度があるそうです。