著者のコラム一覧
荒川隆之薬剤師

長久堂野村病院診療支援部薬剤科科長、薬剤師。1975年、奈良県生まれ。福山大学大学院卒。広島県薬剤師会常務理事、広島県病院薬剤師会理事、日本病院薬剤師会中小病院委員会副委員長などを兼務。日本病院薬剤師会感染制御認定薬剤師、日本化学療法学会抗菌化学療法認定薬剤師といった感染症対策に関する専門資格を取得。

薬の機内持ち込み…旅先での安心を支える3つの備え

公開日: 更新日:

 飛行機に薬を持ち込むとき、意外と見落とされがちなのが「液体制限」の壁です。国際線では、100ミリリットルを超える液体の機内持ち込みが原則禁止になっています。とはいえ、点眼薬や吸入薬、インスリン製剤などは例外として申告すればOKです。

 容器は1リットル以下の透明袋にまとめ、必要に応じて医師の診断書や薬剤情報提供書を提示します。「これは治療に必要な薬である」と、英語で説明できるようにしておくことも大切です。

 一方で、温度管理という“見えない落とし穴”もあります。貨物室は気温が0度以下になることがあり、インスリンや生物学的製剤は凍結で失活する恐れがあります。そのため、基本的には機内持ち込みが原則。しかし機内では冷蔵保管が難しい場合もあるため、保冷バッグなどを持ち込むケースも考えられます。

 ここで注意したいのが「保冷剤」です。ジェル状の保冷剤は完全に凍結した状態であれば固形物として認められる場合もありますが、溶けかけていると液体扱いとなり、100ミリリットル制限の対象になることがあるのです。そのため固形タイプを選ぶか、内容量を確認しておくと安心です。

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