著者のコラム一覧
東敬一朗石川県・金沢市「浅ノ川総合病院」薬剤部主任。薬剤師

1976年、愛知県生まれの三重県育ち。摂南大学卒。金沢大学大学院修了。薬学博士。日本リハビリテーション栄養学会理事。日本臨床栄養代謝学会代議員。栄養サポートチーム専門療法士、老年薬学指導薬剤師など、栄養や高齢者の薬物療法に関する専門資格を取得。

抗がん剤による「脱毛」を防ぐために数々の取り組みが行われた

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 他にも軟膏を塗るなどの方法も試みられましたが、いずれも十分な効果が得られず、予防よりも結局はウィッグをつけたり、帽子をかぶったりする方法が選択されるようになりました。なお、抗がん剤による脱毛は、がん化学療法が終了すれば改善するケースがほとんどです。

 抗がん剤による粘膜への影響は、主に「消化管」におけるものです。口腔の粘膜が障害を受けると口内炎になりますし、大腸の粘膜が障害されると下痢になります。このどちらが起こっても問題なのですが、一番気をつけていただきたいのは両方が起こった場合です。

 イメージしづらいかもしれませんが、私たちの口から肛門までは1本のホースのようなものです。その入り口付近である口腔と、出口付近である大腸の両方に抗がん剤の影響が出ているということは、ホース全体、つまり消化管全体に影響が出ている可能性も考えなければならないためです。がん化学療法を行っていて口内炎と下痢が同時に認められた場合は、すぐに受診するようにしましょう。

 さて、もうひとつがん化学療法といわれて思い浮かべる副作用があると思います。それは、「吐き気・嘔吐」です。吐き気や嘔吐は苦痛を伴うだけでなく、十分な食事摂取ができなくなることで栄養状態にも影響する症状なので、できるだけ避けたい副作用といえます。抗がん剤による吐き気・嘔吐は、骨髄抑制や脱毛など細胞分裂に関するものとは少しメカニズムの異なる副作用になります。

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