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石原藤樹「北品川藤クリニック」院長

信州大学医学部医学科大学院卒。同大学医学部老年内科(内分泌内科)助手を経て、心療内科、小児科研修を経て、1998年より「六号通り診療所」所長を務めた。日本プライマリ・ケア学会会員。日本医師会認定産業医・同認定スポーツ医。糖尿病協会療養指導医。

「朝食を食べないと脳が働かない」は本当か? 心理学専門誌に掲載

公開日: 更新日:

「朝食をしっかり食べないと頭が働かない」というのは、昔からよく言われる意見です。たしかに朝起きて、お腹がすいたままで活動すると、頭がぼんやりしてミスをしてしまう、というようなことは経験のある方が多いと思います。お腹がすくとそのことばかりが気になって何も手につかない、ということもありますね。

 しかし、その一方で「空腹の時の方が頭がすっきりする」と言って、好んで食事を取らずに仕事をする人もいます。この違いはどこにあるのでしょうか?

 昨年の心理学の専門誌に、絶食時と満腹時の脳の働きを比較した研究結果が報告されています。これまでの臨床データをまとめて解析したところ、12時間くらいの絶食では、脳の働きは少し落ちていることが多く、食事のことばかりが頭に浮かぶ状態になるのですが、それを超えて絶食時間が長くなると、脳のパフォーマンスは満腹時と変わらなくなり、むしろ絶食時の方が脳が働く状態になるケースもあることが分かりました。

 脳の栄養であるブドウ糖が、絶食を続けることで枯渇すると、体は別のエネルギー源であるケトン体を利用するようになります。そして、その後は一時的に脳の働きは回復するのです。もちろん、絶食を続ければいずれは死んでしまいますが、一時的な絶食の効能というものも、人によってはあるようです。

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