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石原藤樹「北品川藤クリニック」院長

信州大学医学部医学科大学院卒。同大学医学部老年内科(内分泌内科)助手を経て、心療内科、小児科研修を経て、1998年より「六号通り診療所」所長を務めた。日本プライマリ・ケア学会会員。日本医師会認定産業医・同認定スポーツ医。糖尿病協会療養指導医。

健康のカギは「朝食」…1日の総カロリーの20~30%を取るべし

公開日: 更新日:

 みなさんは毎日朝食を食べていますか? 健康のためには朝食が大切、というのは昔から言われている健康常識のようなものですが、最近では朝食を食べない人も多く、食べなくても健康に問題はない、という意見もあります。科学的にはどうなのでしょうか?

 2024年の栄養学の専門誌に、スペインで中高年を対象とした研究結果が報告されています。メタボの傾向のある中高年の男女383人を3年間観察したところ、1日のカロリーの20~30%を朝食で摂取している人は、朝食を食べない人や、食べ過ぎている人と比較して、メタボの進行が予防される可能性が高いことが示されました。

 雑穀や果物、ナッツ、ヨーグルトなど、健康に良いとされる食品を多く含む朝食を取ると、その健康効果はより高まることも確認されました。

 体重や中性脂肪は、朝食を抜いた生活をしていると一時的には低下するのですが、その後、リバウンドが生じるので、数年間観察すると、むしろ体重も中性脂肪も増加することが確認されたのです。

 これはまだ数年間の結果に過ぎませんから、本当に朝食がメタボに良いと証明するには、より長期間の研究が必要ですが、体重を減らすために朝を抜く、というような生活は、健康的ではない可能性が高そうです。

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