睡眠薬を“手に入りにくくする”対策が命を守る
注目したいのは、ベンゾジアゼピンが決して「安全な薬ではない」という点です。依存や耐性だけでなく、衝動性を高めたり、判断力を鈍らせたりする作用が知られています。多剤併用や高用量では、そのリスクはさらに高まります。
この研究は、国の医療政策が処方行動を変え、結果として命を守る可能性を示した点で重要です。ただし、規制だけで自殺を防げるわけではありません。背景にある孤立や精神的苦痛への支援が欠かせないのも事実です。それでも、「出しすぎない」「持たせすぎない」という処方のブレーキが、悲劇を減らす一因となり得るのではないでしょうか。薬は治療の道具であると同時に、使い方を誤れば重大な結果を招きます。この現実を、医療者も患者も改めて共有する必要がありそうです。



















