幸福寿命をのばしたい(前編)「幸福寿命」ってなんだ? 健康寿命と何が違うのか
もちろん健康はとても大事ですが、健康でいることが人生の後半期の目標になりすぎることに私は疑問を感じずにはいられません。健康寿命よりも幸福寿命の方がずっと大切なのです。
仮に健康寿命は終わったとしても、その後に幸福に生きることは十分可能です。一方、健康寿命の中にいても、幸福に生きていない方もいます。よく死ぬことはよく生きること、より幸福に生きることに尽きると私は思います。
幸福感には、高揚感を伴う一時的で刺激の強い幸福感(へドニア的幸福感)と、心の平穏と充実感のある、刺激はそれほど強くない幸福感(ユーダイモニア幸福感)があります。幸福寿命とは、両方の幸福感をバランスよく持ち続けることができる人生の期間と言えるでしょう。
今の日本社会は、SNSでの「いいね」や、過剰な消費を求めるなど、刺激の強い幸福感を追求したり提供したりする機会がほとんどで、幸福感のバランスがよくありません。幸福寿命をのばすためには、平穏な幸福感への移行が必要です。
ただし、刺激的な幸福感をすべてなくす必要はなく、上手に減らしてうまく味わうことがポイントです。また、平穏な幸福感には、高揚感や強い刺激がありません。目立つ強い感情ではないため、意図的に意識を向けないと気づくことができません。その代わり気づくことができれば、持続的に幸福を感じることができるので、幸福寿命をのばすことができるのです。


















