330年以上の暗渠はいまも現役<荒木町>

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 江戸時代、美濃国高須藩藩主、松平摂津守の上屋敷があった辺りが、四谷三丁目駅の北に広がる荒木町だ。

 車門通りから入り、下り坂を歩いていくと、金丸稲荷神社がある。石畳をどんどん下る。すると“谷底”のようなところに着く。急な階段があり、荒木町が高低差の激しい地であることがわかる。

 初代藩主・松平義行の屋敷には、滝もある大きな池があったそうだ。徳川家康が鷹狩りの時、池の近くの井戸水で乗馬用のムチ(策)を洗った。そのことから「策の井戸」と呼ばれるようになった。策の井戸からの湧水が池に注いでいたことから、池には「策の池」という名がついた。ちょうど“谷底”に、策の池の一部が残っている。

 夏の夕方。「津の守弁財天」と並ぶ「策の池」を前に、「ここで家康はムチを洗ったのか」なんて感慨に浸ろうかと思った……が、あえなく断念。時季と時間帯が悪かった。蚊の大群に襲われ、1分もしないうちに、むき出しの手と脚がボコボコに! かゆすぎる! 慌てて退散。何年か前の「市ケ谷経済新聞」に「策の池の亀やスッポンの姿」とあったが、残念ながら確認できなかった。

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