浴室のタイルがヒント 花王クイックルワイパーの試行錯誤

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「花王にとって不織布は得意素材。生理用品やおむつなどで培ってきた技術を活用して専用素材を開発した」(坂口氏)

 吸着力は文句なし。ただ、そのままでは強度に不安。そこで格子状のネットを絡ませることに。このヒントになったのは浴室のタイルだ。格子状の目地を見て、ひらめいたという。一方、組み立て式の道具本体については主婦目線が成功のカギ。柄の太さや素材、ヘッド部分の回転など、使い勝手にとことんこだわり完成させた。長年にわたる開発。その甲斐あって、94年に発売すると大反響。関係社員総出の販促も奏功し、たちまちヒット商品となった。

 以降は進化の歴史だ。本体は、04年に柄の接合がワンタッチ式になり、11年にはヘッドも改良。細かなごみも全面でしっかりキャッチできるようになった。シートにおいてはウエットタイプが急成長しており、今年9月には「立体吸着ウエットシート」がパワーアップ。「従来品より約15%多く洗浄液を保持する構造でウエット感が長続きするようになった」(坂口氏)と自信を見せる。

 競合商品の台頭で売り上げが伸び悩んだ時期もあったが、攻めの展開で勢い復活。13年からは上昇傾向だ。さらにはクイックルシリーズ全体の注目度の高さも好調要因。この秋は「クイックルワイパー ハンディ」も機能を高めてリニューアルしたが、改良以降は昨年比で約1.3倍の売れ行きとなっている。

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