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【中国丸揚げ麩のスープ】お店にとっての「原点の味」

まめ多(東京・赤坂)

 どうして、こんな食材を思いつくのだろう。

「月に2回くらい、横浜の中華街に行くんですよ。そこで見ていて、これはオツマミになるなとひらめいたの」

 降旗さんはどこかの料理屋さんで修業を積んだわけではない。それでも酒飲みが喜ぶお店を始めようと思った理由はふたつ。冷蔵庫にある食材に何かを加えて、酒飲みが喜ぶツマミを出せないかと思ったこと。既存の店のツマミには何か、物足りなさを感じていたのである。もうひとつは、「酒飲みの体に優しいものを作ってあげたかったこと」。

 このレシピは2つを満たすものだ。丸麩は中華素材で、丸いお麩を揚げたもの。そこにすり身を入れて、スープで炊く。まめ多のスープには干し貝柱、干しエビのみじん切りなどが入るが、家庭では中華ダシでも顆粒ブイヨンでもいい。和風だしでもいけるという。

 丸麩という“変わり種”が冷蔵庫に残ったひき肉をちょっとぜいたくなものに変えてくれる。「何だろう、これ」という食感と風味になる。

 さらに温かいものをツマミの間に挟むことで酒飲みの胃を休ませ、舌をしゃきっとさせる。

 家庭料理は、ひと工夫で変わるものだ。この発見が難しいけど楽しくて、降旗さんは毎日、仕事をしている。

《材料》 
丸麩      人数分
豚ひき肉(鳥や魚のすり身でも可) 30グラム×人数分
玉ねぎ 2分の1個
干しシイタケ 2個
ショウガ やや多め
ごま油  適量
オイスターソース 適量

《レシピ》 
(1)ひき肉にみじん切りにした玉ねぎか長ネギを混ぜ、干しシイタケのみじん切り、おろしショウガ、ごま油、オイスターソースを加えて、粘りが出るまで混ぜる。
(2)丸麩を2つに切り、ひき肉の具をたっぷり詰める。スープを煮立て、丸麩を入れる。
(3)5、6分煮たら、塩、しょうゆで味を調え、熱々を椀に盛り、青ネギを散らす。

今日の達人 降旗壽眞子さん

▽ふりはた・すまこ
 まめ多の女将。1954年福島生まれ。18歳で上京し、OLをしながら、料理研究家の柳原一成氏門下の教室に通い、懐石料理を極め、店を出した。そのツマミが評判になり<赤坂「まめ多」女将のおつまみレシピ 春夏秋冬>(集英社)を出した。

●まめ多
 赤坂山王下のすぐ近く。場所がら政官界のファンも多いおまかせ割烹。季節に応じて旬のツマミがどんどん出てくる呑兵衛にはたまらない店だ。開業は1985年。2009年に現在の店舗に移った。
港区赤坂3―6―10 7階
℡03・3586・7380

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