奥野修司
著者のコラム一覧
奥野修司ノンフィクション作家

▽おくの・しゅうじ 1948年、大阪府生まれ。「ナツコ 沖縄密貿易の女王」で講談社ノンフィクション賞(05年)、大宅壮一ノンフィクション賞(06年)を受賞。食べ物と健康に関しても精力的に取材を続け、近著に「本当は危ない国産食品 」(新潮新書)がある。

日本の農産物はまるで工業製品 2割は規格外で廃棄処分に

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 50代以上の方なら覚えているかもしれないが、昔のキュウリと今のキュウリはまったく違ったものだった。

 今売られているキュウリは、表皮が黒光りして皮が厚く、硬い。ところが80年代までは、皮が薄くてブルーム(果粉)と呼ばれる白い粉がついたキュウリが主流だった。ブルームは食べても問題はないし、洗えば簡単に落ちるのだが、ついた跡がまだら模様になるため、一部の消費者から、農薬のせいではないかと疑われたのである。

 さらにこのキュウリは皮が薄いから日持ちが悪い。つまり長時間輸送に不都合だった。そこで、かぼちゃの台木にキュウリの苗を接ぎ木してブルームのないキュウリを作った。これが今のキュウリである。

 味は比較にならないほど落ちる。それでも形が曲がらず、黒光りして、白い粉がつかないキュウリは消費者に喜ばれた。深緑色のホウレン草と同じで、味がよくなくても、見た目がよければ売れたのである。

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