牧野伊三夫
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牧野伊三夫画家

1964年生まれ。画家。美術同人誌「四月と十月」同人。著書に「かぼちゃを塩で煮る」(幻冬舎)、「僕は、太陽をのむ」(港の人)ほか。北九州市情報誌「雲のうえ」、飛騨産業広報誌「飛騨」編集委員。

「くさやとさつまいも」と新島で思い出す“飛騨ん爺親子”

公開日: 更新日:

 江戸時代に飛騨で重い年貢に苦しめられた農民たちが起こした「安永の大原騒動」という一揆があった。そのとき裕福な町民の身であった上木甚兵衛は、我が身をかえりみず農民たちの味方をしたために重罪に処せられ、遠く伊豆諸島の新島へ流罪となった。

 教養の深かった甚兵衛は、島で子供たちに読み書きを教えたり、国元からの送金で寄付などをしたりしているうちに「飛騨ん爺」と呼ばれ、敬愛されるようになる。ところがあるとき病が原因で不自由な身となってしまう。そのことを便りで知った息子の勘左衛門は郷里の飛騨から流民に身を落として決死の覚悟で島へ向かい、数十年ぶりに父との再会を果たす。やがて父が亡くなると、勘左衛門は墓を建て、その傍らに父との別れを惜しんで自ら彫った自分の像を建てて島を去って行った。

 この話は、正義の話、親孝行の話として今も飛騨で語り継がれている。そしてまた、飛騨ん爺の墓も島民たちから花を手向けられ大切に守られている。

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