西潟正人
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西潟正人

魚の伝道師。東京海洋大海洋生命科学部非常勤講師(魚食文化論)。

メジナは素早い下処理で“磯臭さ”を“香り”に昇華できる

公開日: 更新日:

 メジナ科にあって和名のメジナは、属に「クチブト」「クロメジナ」「オナガ」と呼ばれる。関西では「グレ」と称し、釣り人だけでなく、高級料理屋でも人気だ。

 東京ではなぜか、メジナを好む人が少ない。魚屋で姿を見ることは、まずないだろう。磯臭いとして嫌われるのだ。磯の香りではなく「臭い」とは、不快感にほかならない。

 表層を泳ぐ魚に対し、磯魚は岩肌の有機物をも捕食する。同じ環境にいるタカノハダイやニザダイ、アイゴなども同じ。勝手な想像だが、消化するまでに時間を要するから、腸が長くなったものと思われる。魚を放置したままでいたり、料理の際に腹ワタを傷つけたりすると、ニオイは身につく。沖磯を好むクロメジナより、沿岸に群れるメジナのことだ。

 下処理を素早くやるとどんな魚もニオイは気にならず、「臭い」なんて言わせない。それでも漂う香りは、魚の個性であって、持ち味なのだ。魚食の楽しみは、そこにある。

 メジナに限らず、魚のウロコは表面が濡れているうちにかき落とすこと。細かく硬いから、飛び散るのは覚悟しよう。

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