著者のコラム一覧
田中幾太郎ジャーナリスト

1958年、東京都生まれ。「週刊現代」記者を経てフリー。医療問題企業経営などにつ いて月刊誌や日刊ゲンダイに執筆。著書に「慶應幼稚舎の秘密」(ベスト新書)、 「慶應三田会の人脈と実力」(宝島新書)「三菱財閥 最強の秘密」(同)など。 日刊ゲンダイDIGITALで連載「名門校のトリビア」を書籍化した「名門校の真実」が好評発売中。

8年連続東大ベスト10 “麻布の共学版”渋幕はなぜ躍進した

公開日: 更新日:

「当時、千葉県は県立の千葉高校を頂点とするヒエラルキーが出来上がっていて、上位校を公立が占めていた。私立は公立に入れない生徒が行くようなところだった。しかし、ちょうど時代の変わり目だったのが渋幕に幸いしました。都内に通勤するいわゆる千葉都民が急増。従来の公立では飽き足りないと考える家庭が増えたんです。一流大学に合格したいという要望に応えてくれそうな雰囲気が渋幕にはあった。田村さんの麻布の共学版という発想が受験者とその家族の間で受け入れられたのでしょう」(渋幕関係者)

教育理念は「自調自考」

 田村が渋幕で生徒たちに提唱するのは「自調自考」。自分で調べ、自分で考えるという意味だ。まさに、麻布の生徒の自主性を重んじる校風がそのまま取り入れられているように映る。校則がほとんどないというのも同じだ。が、渋幕の卒業生の一人は「そのスローガンとは裏腹に、現場では詰め込み式の授業が行われている」と話す。

「高3の夏期講習をはじめ、大学入試に向けた勉強をみっちり叩き込まれました。今になって振り返ると、渋幕のどのカリキュラムも、東大や医学部の合格者数をいかに増やすかに最大の目的が置かれていた気がします」

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