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田中幾太郎ジャーナリスト

1958年、東京都生まれ。「週刊現代」記者を経てフリー。医療問題企業経営などにつ いて月刊誌や日刊ゲンダイに執筆。著書に「慶應幼稚舎の秘密」(ベスト新書)、 「慶應三田会の人脈と実力」(宝島新書)「三菱財閥 最強の秘密」(同)など。 日刊ゲンダイDIGITALで連載「名門校のトリビア」を書籍化した「名門校の真実」が好評発売中。

8年連続東大ベスト10 “麻布の共学版”渋幕はなぜ躍進した

公開日: 更新日:

「渋幕開校に向けて田村さんのモチベーションとなったのが麻布の男女共学版を実現したいという気持ちだった。同校のようなリベラルな校風の学校をつくり、いずれは追い越すと公言し、周囲を鼓舞していた」(渋幕関係者)

 麻布の創立は明治時代の1895年。そして、1954年以降は東大入試のなかった69年を除き、今年度まで65期連続で東大合格者数トップ10入りを果たしている。伝統と実績がまるで違うこの巨象に、新設校の渋幕が挑もうというのである。

「2017年に一瞬ですが、麻布は渋幕に追いつかれたんです。東大合格者の総数は1人だけ及ばなかったものの、現役合格者数は麻布の46人に対し、渋幕は61人と大幅に上回った。この年は麻布がやや不調だったこともありますが、こちらを脅かす存在になったという事実は認めざるをえない」と麻布OBは悔しそうな顔を見せる。

■躍進の原動力は

 躍進の原動力は何か。前出の学習塾幹部は「学校の授業内容もさることながら、いかに地頭がいい生徒を集められるかにかかっている。そのあたり、渋幕は賢く立ち回ってきた」と話す。千葉に進出する時点では、県内ではまったくの無名。生徒集めは困難が予想された。だが、ふたを開けてみれば、結果はまったくの逆だった。初年度350人の募集に対し、約4000人の受験者が集まったのだ。

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