「虎峰」など運営 「GYRO」社長の花光雅丸さんの巻<1>
エビス 三鷹店(東京・三鷹)
少し前のブームで、もつ鍋と焼酎は全国区の定番メニューになっています。その本場である九州には、独特の酒の肴がたくさんある。そんな九州食材を肴に焼酎を飲み、もつ鍋でシメるのに最適の店です。
九州料理といえば、スタートは酢もつ(390円)でしょう。酢がいくぶん強めで、そのまま口に運ぶとサッパリとします。皿に添えられた赤い柚子胡椒をのせると、パンチの効いた辛さになって、より一層ビールに合うのです。チキン南蛮(590円)や麻婆豆腐(690円)、ホルモンの鉄板焼き(150グラム1290円~)などコッテリ系を食べた後の口直しにもピッタリですね。同じ名前だけあって、エビスの生ビールが中ジョッキ460円。黒ビールもあって、黒もハーフ&ハーフも同じ料金。
麻婆豆腐のひき肉は桜肉を
九州は熊本を中心に桜肉も名物ですから、赤身(590円)やヒレ(890円)など馬刺しも充実。麻婆豆腐に使われているひき肉は、桜肉なんです。
手羽先の唐揚げ黒コショウ、山椒、タレなどがあり、これまたビールのお供に最適(各1本110円)。パクチーサラダには蒸し鶏がのり、タイのピリ辛ドレッシングがアクセントに。そう、どの皿も酒に合う仕掛けが満載なのです。
そんなつまみを楽しんだら、もつ鍋でシメるのが王道でしょう。スープは、2種類をブレンドしてやや甘めの味噌、博多定番のしょうゆ、サッパリとした塩などで、2人前1890円~。塩をそろえているのは、もつの品質がいい証拠です。
コッテリもつ鍋も塩スープでサッパリ
注文すると、やっぱりで、透き通ったスープにもつの脂が溶け出し、キャベツの甘味、ニラやニンニクの香りが複雑に重なり合って、濃厚なウマ味に。それでいて、重くなく、スーッと胃に収まります。ぷりっぷりのもつは国産牛の小腸のみ。優しい味の正体は、これなのです。
野菜にはゴボウもあって、これが食感のアクセントになっているほか、ウマ味もプラス。もつ鍋には珍しい食材ですが、いい脇役なのです。定番のチャンポン麺(390円)も塩スープでいただくと、サッパリとつるっといただけます。
(取材協力・キイストン)
■エビス 三鷹店
東京都三鷹市下連雀3―35―6 三鷹センチュリープラザB1
℡0422・43・5995
▽GYRO
「食で未来をつくる」を使命としてグループ合計450店舗を運営する。
▽はなみつ・まさまろ 2004年に青山学院大を卒業。その年の8月に屋台からスタートすると、06年にサブライムを設立し、M&Aをテコに事業を拡大。昨年、カフェ・カンパニーと経営統合し、両社の持ち株会社GYRO HDの社長に。