コロナ対策で漢方薬を求める人が増加 薬剤師が挙げる3つは
東京・大塚で漢方薬局「氣生薬局」を開く久保田佳代さんの元には、新型コロナウイルス感染拡大が報道されるようになった昨年春以降、「コロナか風邪か迷ったときのために、漢方薬を用意しておきたい」という相談が増えたという。
「東洋医学的見地では、新型コロナウイルスに対して、湿の性質が強く、毒の性質から熱化(発熱・炎症)しやすいことから、『化湿』と『清熱解毒』の治療法が有効だと考えられています。湿が体に害を与えるものに変化した『湿邪』を汗や尿として排泄し、熱を鎮める寒・涼性の生薬で熱毒の邪を除くのです」(久保田さん=以下同)
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中国では「全体の90%を占める患者のおよそ7万人に漢方を処方したところ有効率は90%以上」「漢方薬は早期と回復期にかなりの効果を発揮した」「漢方薬が軽症や一般的な症状の患者が重症化するのを減らし、治癒率を高めた」「コロナで退院した患者52例を分析したところ漢方薬を併用した治療の34例は、西洋薬のみの18例に比べて症状が顕著に軽減。退院までにかかる時間も短縮」などの報告もある。