減税公約を反故にして増税議論を求める維新のトンチンカン
野党でありながら、大阪では市長・知事職を担う維新である。「大盤振る舞いに見える公約でも、絵に描いた餅にならないかもしれない」と、大減税を期待してしまった有権者も多かったはずだ。
しかし、である。維新の政調会長(国会議員団)の足立康史衆院議員は、ツイッターで<総選挙前ドタバタの中で落とした資産課税について、本当に党として「捨てる」ということでいいのか事後検証したかった次第です>(1月4日)と投稿。選挙公約である大減税でなく、堂々の増税議論の開始を宣言し、維新内部にも衝撃が走った。維新関係者はこう話す。
「足立氏は、政策論と運動論を分けろと主張しています。その主張は、『政策の議論』と『選挙で有権者に提示すること』は違うということです。選挙公約から外したはずの増税案を優先的に議論する姿勢を示すことは、有権者への欺きでしかありません。橋下徹元代表と足立氏が文章交通費で激しくやりあっているのをみて、橋下氏と表立ってやりあいたくない馬場伸幸共同代表がウラで足立氏を操っているのではという噂が維新内部でありましたが、そうではない。足立氏の『暴走』でしょうね」