【能登半島地震 現地ルポ】「私たちも被災者」被災地で働く人々の過酷な現状

公開日: 更新日:

 夜9時過ぎ、石川県輪島市内の大型ホームセンターの駐車場。この晩は深々と雪が降り積もり、気温は氷点下だ。50代の男性に話しかけると「夕飯はカップラーメンを食べて、これから車中泊するところです」と疲れ切った表情で語り始めた。

 彼は市内の電力復旧作業を担当する北陸電力の職員。避難所や医療施設を優先に電源車で配電作業をしているという。県外から大型バンで被災地に駆けつけ、社員ほか4人と車中泊をして2日目だった。

「北陸各県から現地に人員を送り続けて、われわれが第8次隊。ガレキをどかして電線をしっかり配備してからでないと漏電の危険性があるので、各家庭への送電には、まだ時間がかかります」

 翌朝9時にはすでに車の姿がなかった。

 復興作業を担うのは県外からの応援隊だけではない。県中心地の金沢市から、北に80キロほどに位置する七尾市中島町では土砂崩れが発生し、県内の建設会社が復旧作業を行う。現場の50代男性作業員の顔からは疲労がにじみ出ていた。

■避難所と現場の往復生活

■関連キーワード

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  2. 2

    福山雅治&稲葉浩志の“新ラブソング”がクリスマス定番曲に殴り込み! 名曲「クリスマス・イブ」などに迫るか

  3. 3

    年末年始はウッチャンナンチャンのかつての人気番組が放送…“復活特番”はどんなタイミングで決まるの?

  4. 4

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  5. 5

    やす子の毒舌芸またもや炎上のナゼ…「だからデビューできない」執拗な“イジり”に猪狩蒼弥のファン激怒

  1. 6

    羽鳥慎一アナが「好きな男性アナランキング2025」首位陥落で3位に…1強時代からピークアウトの業界評

  2. 7

    【原田真二と秋元康】が10歳上の沢田研二に提供した『ノンポリシー』のこと

  3. 8

    査定担当から浴びせられた辛辣な低評価の数々…球団はオレを必要としているのかと疑念を抱くようになった

  4. 9

    渡部建「多目的トイレ不倫」謝罪会見から5年でも続く「許してもらえないキャラ」…脱皮のタイミングは佐々木希が握る

  5. 10

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」