東京都が年度内提出目指す「カスハラ防止条例」…現場からため息が漏れるナゼ?

公開日: 更新日:

 都内のコンビニ店長はこう明かす。

「土下座を強要したり、執拗に苦情電話をかけたり、暴力を振るうなどのモンスターカスタマーは警察沙汰にすればいいわけで、実際にそれで逮捕された例も過去にありますけど、厄介なのは犯罪とは言えないお客さんの方。毎日深夜に買い物に来るたびにきつい嫌みを言って帰るとか。“プチモンスター”って信じられないほどいるんです。それがストレスになって辞めたアルバイトは1人や2人じゃない」

 具体的な禁止行為についてはガイドラインを策定するというが、関係者によると、条例ではカスハラから従業員を守る企業側の責務を規定することも検討するらしい。

「これまでだったら〈まあ、我慢してよ〉などと従業員をなだめすかして何とか乗り切っていたのが、もう〈現場でうまく処理して〉とは頼みづらくなる。従業員が〈会社は守ってくれなかった〉と東京都に駆け込むかもしれませんからね」(柏木理佳氏)

 前出のコンビニ店長は「ウチみたいなアルバイト中心の職場になると、オーナーとか私が従業員を守るため、24時間対応に追われることになるんですかねえ……」とため息をつく。

 従業員を守るのは当然だろうが、中途半端な条例に右往左往……それはそれで面倒くさいか。

■関連キーワード

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  2. 2

    ドジャース「佐々木朗希放出」に現実味…2年連続サイ・ヤング賞左腕スクーバル獲得のトレード要員へ

  3. 3

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  4. 4

    ギャラから解析する“TOKIOの絆” 国分太一コンプラ違反疑惑に松岡昌宏も城島茂も「共闘」

  5. 5

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  1. 6

    国分太一問題で日テレの「城島&松岡に謝罪」に関係者が抱いた“違和感”

  2. 7

    今度は横山裕が全治2カ月のケガ…元TOKIO松岡昌宏も指摘「テレビ局こそコンプラ違反の温床」という闇の深度

  3. 8

    国分太一“追放”騒動…日テレが一転して平謝りのウラを読む

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    大谷翔平のWBC二刀流実現は絶望的か…侍J首脳陣が恐れる過保護なドジャースからの「ホットライン」