ビタミンDの過剰摂取は極めて危険…英南部で89歳男性が死亡の衝撃、検視側も警鐘鳴らす

公開日: 更新日:

 新型コロナが感染拡大していた頃、ビタミンDの摂取が免疫力を高めて感染予防になるとの調査結果が国内外で報じられた。しかし、過剰摂取は極めて危険だという。

 英南部のサリー州で昨年5月10日、デビッド・ミッチェナーさん(89)という男性がイースト・サリー病院に搬送され、10日後に死亡が確認された。死因はビタミンDサプリメントの過剰摂取による「高カルシウム血症」だった。

 高カルシウム血症は、まれではあるが非常に危険な病気で、骨を弱め、腎臓や心臓に損傷を与える危険性がある。

 検視を行った同病院のジョナサン・スティーブンス検視官補によると、実際こうした症状がデビッドさんの検視解剖中に認められたという。

 また、デビッドさんの血中カルシウム濃度は適正レベルの20ナノグラム/ミリリットルの約20倍の380ナノグラム/ミリリットルで「研究室で計測できる限界値」だったそうだ。

 英国ではビタミンDのサプリメントの容器に「過剰摂取すると潜在的に非常に深刻なリスクや副作用を引き起こす危険性がある」という警告を記述することは法律で義務化されていない。

 スティーブンス検視官補は「すぐにも(法律改正などの)行動を起こさなければ将来、死亡者が出る危険があると思う」と語っている。

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    注目集まる「キャスター」後の永野芽郁の俳優人生…テレビ局が起用しづらい「業界内の暗黙ルール」とは

  4. 4

    柳田悠岐の戦線復帰に球団内外で「微妙な温度差」…ソフトBは決して歓迎ムードだけじゃない

  5. 5

    女子学院から東大文Ⅲに進んだ膳場貴子が“進振り”で医学部を目指したナゾ

  1. 6

    大阪万博“唯一の目玉”水上ショーもはや再開不能…レジオネラ菌が指針値の20倍から約50倍に!

  2. 7

    ローラの「田植え」素足だけでないもう1つのトバッチリ…“パソナ案件”ジローラモと同列扱いに

  3. 8

    ヤクルト高津監督「途中休養Xデー」が話題だが…球団関係者から聞こえる「意外な展望」

  4. 9

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも

  5. 10

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?