石破首相はもはや「女性の敵」…選択的夫婦別姓もジェンダーギャップもブレブレ持論ねじ曲げ

公開日: 更新日:

 期待を持たせただけに、なおタチが悪い。就任早々「ぶれない」印象がブレブレの石破茂新首相(67)。言行不一致の数を挙げれば、すでにキリがないほど。とりわけ、あっさり転向したのが総裁選でも争点となった選択的夫婦別姓制度の導入である。

 石破首相は8月24日、地元・鳥取での総裁選出馬会見で、選択的夫婦別姓について「あるべきだと思っている」と明言。「姓が選べず、つらい思い、不利益を受けることは解消しないといけない」とまで言い切った。

 ところが、どっこい。9月30日、自公幹部で交わした連立政権の合意文書に「別姓」の記載はない。公明党も制度導入に前向きで文書への明記を求めたのに、自民側が「党内合意が取れていない」と主張。導入推進の記載は見送られたという。党内基盤の弱い石破首相が政権運営の安定を求め、伝統的家族観を重視する保守派に配慮した結果だ。

 法務省の法制審議会が選択的夫婦別姓を盛り込んだ民法改正案の要綱を答申したのは1996年のこと。以来、自民は約30年もほったらかし。今年6月に最大スポンサーの経団連でさえ業を煮やし、早期導入の提言をまとめても馬耳東風だ。

 推進派の石破氏が新総裁に選ばれ、「ようやく政治が動く」と期待したら、ぬか喜び。石破首相のわが身かわいさのせいで「一歩進んで二歩下がる」。制度導入を望む人々は裏切られた気分だろう。

■関連キーワード

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「時代と寝た男」加納典明(19) 神話レベルの女性遍歴、「機関銃の弾のように女性が飛んできて抱きつかれた」

  2. 2

    梅宮アンナ「10日婚」短期間で"また"深い関係に…「だから騙される」父・辰夫さんが語っていた恋愛癖

  3. 3

    国分太一が無期限活動休止へ…理由は重大コンプラ違反か? TV各局に全番組降板申し入れ、株式会社TOKIO解雇も

  4. 4

    吉沢亮「国宝」が絶好調! “泥酔トラブル”も納得な唯一無二の熱演にやまぬ絶賛

  5. 5

    ドジャース佐々木朗希 球団内で「不純物認定」は時間の問題か...大谷の“献身投手復帰”で立場なし

  1. 6

    中学受験で慶応普通部に合格した「マドラス」御曹司・岩田剛典がパフォーマーの道に進むまで

  2. 7

    進次郎農相の化けの皮ズルズルはがれる…“コンバイン発言”で大炎上、これじゃあ7月参院選まで人気持たず

  3. 8

    砂川リチャード抱える巨人のジレンマ…“どうしても”の出血トレードが首絞める

  4. 9

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  5. 10

    「育成」頭打ちの巨人と若手台頭の日本ハムには彼我の差が…評論家・山崎裕之氏がバッサリ