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黒岩泰株式アナリスト

山一証券、フィスコなどを経て、2009年4月に独立。独自理論である「窓・壁・軸理論」をもとに投資家に、株式・先物・オプションの助言を行う。著書に「究極のテクニカル分析」「黒岩流~窓・壁・軸理論」など。

え、“外資”預金?「おいしい話」には必ず裏がある…金融知識を身につけないと

公開日: 更新日:

 ただ、パンフレットを見ると、「ドル建て」と書いてある。確かに20年で2倍になるのだが、それは「ドルベース」での話。日本円では元本が保証されていない。

「これ、損する可能性がありますよ」

 そう伝えると、「えっ、そうなの!?」と驚いた様子。どうやら、そういったことも理解していないらしい。

 もちろん、そのほかにも諸手数料を引かれ、「保険会社が儲かる仕組み」が出来上がっている。高い金利を見せつけて、金融知識の乏しい庶民から手数料をがっぽがっぽ抜こうという魂胆だ。

 結果的に儲かるかもしれないが、途中解約や為替リスクがあることも十分に理解しなければならない。

 シニアともなれば、この手の話には「必ず裏がある」ことを知るべき。そもそも熱心に保険を勧めてくるあたり、「怪しさ満点」以外の何物でもない。

 日本やアメリカの金利事情に疎い情報弱者に対して、「羊頭狗肉」商法を展開しているのである。

 じゃあ、いったい何が正解なのか……。こればっかりは誰にも分からない。ただ、「20年後の2倍」を楽しみにしていても、裏切られる可能性は十分にあるということだ。

「あっ、5倍になってるー!!」

 そんな裏切りならば、よろこんで犬の肉を食うのだが……。

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