NHK大河ドラマ『べらぼう』で再注目! 千束・吉原を歩く…250年を超えて残る遊郭街の「陰と陽」

公開日: 更新日:

 NHK大河ドラマべらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」が先月から放映開始。横浜流星演じる主人公・蔦屋重三郎は現在の東京都台東区、千束エリアで生まれ育った。蔦重が生きた250年前の風が今でも吹く歓楽街。現地を歩いた。

  ◇  ◇  ◇

「まずはお写真から……」

「いい子いますよ!」

 2月某日の午後2時ごろ。夜の長いこの街だが、通りを歩けば時間帯なぞ関係もなく、客引きからの誘い文句が次々と投げかけられる。しかし吉原では、一見客は“喫茶店”で風俗店を紹介してもらうのがオキマリだ。通りに面してびっしりと乱立する風俗店の合間に、所々“喫茶店”と怪しく光るネオン看板が立ち並ぶ。50代の男性店員によると、吉原には現在でも120以上の風俗店が軒を連ねているという。最近の繁盛具合をたずねると「やっぱり景気が良くなってくれないとね。そのうち大河ドラマ効果が待ってますよ(笑)」と気風のいい返答をくれた。

 約250年前、客を遊女屋に案内する“引手茶屋”の軒先を間借りした小さな一角で、蔦重の出版事業は始まった。ひょっとすると当時も、こんな会話が書店の裏で繰り広げられていたのかもしれない。

 一方で、夜の街とは縁遠そうな若い2人組の女性や高齢男性たちが吸い込まれる場所があった。今年1月に開館した「江戸新吉原耕書堂」だ。吉原に特化した観光案内やお土産品の販売を行っている。

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  2. 2

    農水省ゴリ押し「おこめ券」は完全失速…鈴木農相も「食料品全般に使える」とコメ高騰対策から逸脱の本末転倒

  3. 3

    TBS「ザ・ロイヤルファミリー」はロケ地巡礼も大盛り上がり

  4. 4

    維新の政権しがみつき戦略は破綻確実…定数削減を「改革のセンターピン」とイキった吉村代表ダサすぎる発言後退

  5. 5

    3度目の日本記録更新 マラソン大迫傑は目的と手段が明確で“分かりやすい”から面白い

  1. 6

    国分太一“追放”騒動…日テレが一転して平謝りのウラを読む

  2. 7

    粗品「THE W」での“爆弾発言”が物議…「1秒も面白くなかった」「レベルの低い大会だった」「間違ったお笑い」

  3. 8

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  4. 9

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  5. 10

    巨人阿部監督の“育成放棄宣言”に選手とファン絶望…ベテラン偏重、補強優先はもうウンザリ