著者のコラム一覧
田中幾太郎ジャーナリスト

1958年、東京都生まれ。「週刊現代」記者を経てフリー。医療問題企業経営などにつ いて月刊誌や日刊ゲンダイに執筆。著書に「慶應幼稚舎の秘密」(ベスト新書)、 「慶應三田会の人脈と実力」(宝島新書)「三菱財閥 最強の秘密」(同)など。 日刊ゲンダイDIGITALで連載「名門校のトリビア」を書籍化した「名門校の真実」が好評発売中。

早実初等部はルール違反の高額寄付金要請で創設直後に大コケ

公開日: 更新日:

 莫大な借入金の穴埋めをしようと違反覚悟の寄付要請に及んだわけだが、その手順は褒められるものではなかった。350万円を求める面接の場には保護者だけでなく、幼い受験者も。面接官として登場したのは94~02年に早稲田大総長を務めた奥島孝康氏だった。

「早実の移転も初等部新設もすべて奥島先生が主導してきた。自分が何とかしなければという思いがあったのだろうが、子どもの前でカネの話をしたのは教育者としてあるまじき行為との批判も多かった。しかし、超ワンマンの奥島先生に面と向かって物を言える人間は学内にいなかった」

 元教授はこう振り返るが、その一方で人気も高かった。「“打倒慶応”が口癖。恥ずかしげもなく、そうした言葉を口にできる奥島先生を頼もしいと思うOB・OGも少なくなかった」という。

■超ワンマンの奥島体制が招いた弊害

 無邪気すぎる態度はしばしば波紋を呼んだ。12年8月、高野連会長として夏の甲子園の閉会式に立った時だった。「残念なのは花巻東の大谷(翔平)投手を見られなかったこと」と挨拶。その年の岩手県代表の盛岡大付属高校に失礼ではないかと非難する声が相次いだ。

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