犬の飼い主さんは要注意…愛犬の「噛み逃げ」は車のひき逃げと同じです
犬が噛んだことで発症する病気は狂犬病が有名ですが、それだけではありません。犬や猫の口には雑菌が多く、それらが傷口から侵入すると、パスツレラ症、猫ひっかき病、カプノサイトファーガ感染症などを発症し、傷口の周りが化膿し、重症化すると全身の敗血症に進行することもまれにあります。
糞便に含まれる雑菌が犬や猫の体の表面に付着し、犬や猫との触れ合いを通じて人の傷口から感染するリスクもゼロではありません。さらに外に出て土の上を歩き回るワンちゃんだと、破傷風が怖い。昔のように外飼いが一般的な頃に咬傷事故の連絡を受けた獣医師は、噛まれた方に医療機関で破傷風のワクチン接種をするよう勧めることがありました。
犬が噛んだことで発症する感染症は、とても多いことが分かると思います。狂犬病予防法で義務づけられた対応は、幅広く感染症を防ぐためでもあります。
先日、埼玉で小学生を車ではねて負傷させながら逃げた中国人の男2人が、その後道路交通法違反容疑などで逮捕されました。今回のようなケースは、車のひき逃げと変わりません。息子さんが噛まれた友人は、狂犬病予防法の飼い主の義務違反、動物愛護管理法違反、傷害事件などで警察に被害届を提出することが可能だと思います。