東京・荒川河川敷で天然ウナギがまさかの“爆釣”! 気になるそのお味は…?
待ち時間に手長エビ
外国人グループの仕掛けも見たところほぼ同じ。ウナギの魅力は国境を超えているらしい。負けるわけにはいかない。ペットボトルを用いた簡易釣り竿を含む4刀流で、エサを定期的に替えながら、ひたすら待つ。
「その間、アカムシでテナガエビ狙うのもアリだよ」と、通りすがりのおじいさんが教えてくれた。よくこの辺りでウナギ釣りをしているという。
すっかり暗くなった夜8時過ぎ、待望の瞬間が訪れた。
「ポコンッ!」
ペットボトル仕掛けが突然倒れた。慌てて駆け寄り、慎重に引き上げると、ウナギだ! 本当に釣れるとは! 興奮冷めやらぬ中、今度は別の竿に取り付けた鈴が鳴った。強烈な引き。釣り上げてみると、先ほどよりもデカい。2匹もいれば、うな丼には十分。夜9時過ぎに納竿した。
釣ったウナギは「泥抜き」といって、清水の中で数日かけて泥を吐かせるのが一般的だ。ところが、小ぶりの1匹は自宅に持ち帰った時にはすでに息絶えていた。泥抜きしなくても、調理法次第でなんとかなるはず──。しかし、この素人判断がアダとなった。
塩と酢で徹底的にヌメリを取り除いたあと、料理酒を加えた熱湯にくぐらせて、表面の汚れや余分な脂をさっと落とす。さらにショウガ、ネギ、梅干しとともに蒸し、最後にかば焼きのタレをかけて焼き上げた。加熱中は終始ドブのような臭いが立ち上ったが、逆に臭みが抜けている証拠だと思い込んだ自分を今は殴りたい。