戸越銀座「キッチン TAIYO」で50年ぶりのブラウンソースの香りに感激
洋食一筋!
岩谷親方は昭和36年に旧レストラン太陽に入り、洋食一筋の人生。そういえば50年前に五反田の店に行ったとき若かりし親方がでかいフライパンで小麦粉を炒っていたっけ。
「うちのソースは普通より濃いめのブラウンソース。だからハヤシも黒いんだよ」。確かに。ポークソテーには炒めた玉ねぎ、ピーマンなど野菜がたっぷり入ったブラウンソースがかかっており、別にグレービーボートにソースが用意されている。ポークソテーは300グラムはあろうかというビッグサイズ。せっかくだから半ライスをもらい、ソースをぶっかけて即席ハヤシライスだ。
分厚く切った肉を口に放り込み、ご飯を追いかける。そこに生ビール。サイコ~。焦がした小麦粉の苦みと野菜の甘みがご飯に絡み、あの匂いが鼻に抜ける。その瞬間、50年前に戻った還暦男。満腹で外に出れば、街は戸越八幡の祭りで大賑わい。喧騒の中、大人が担ぐ巨大な神輿を追いかける子供のアタシがいたのでした。(藤井優)
○キッチン TAIYO 品川区戸越1-19-24