渋谷道玄坂「元祖くじら屋」鯨のフルコースでスタミナ補給
コロ、赤身、レバ刺し、唐揚げ、珍味盛り、はりはり鍋…
さて、怖い思いをしてたどり着いたくじら屋の店先。笑顔で迎えてくれたのは、店主としては4代目に当たる棚橋清彦さん(初代はおじいさま)。いきなり見せてくれたのは大黒柱かと見間違えそうな立派な鯨のペニス。最近はこういうのを見ても羨ましいと思う理由がなくなってしまった。アタシのはもはや単なる泌尿器である(涙)。
今日は棚橋さんと共通の知人を交えて鯨でスタミナをつけようという魂胆。生ビール(850円)とともに出てきたのがお通しのコロ(鯨の皮)。これだけでも期待が膨らむ。そこへ赤身(1450円)とレバーの刺し身(1400円)。この赤身がスゴイ。マグロと牛と馬の新鮮な赤身のいいとこ取りといった逸品。アタシは生姜よりもニンニク醤油派。サイコ~。そしてこのレバーがまたいい! プリッと新鮮でレバー特有のクセが少なく素晴らしい。じつに上品なレバ刺しだ。そこに唐揚げ(1350円)。「熱いうちにぜひ」と、棚橋さん自ら持ってきてくれた。片栗粉の衣をまとったクジラ肉をサクッとかじる。例えようもなく軟らかく、ほんのりとした塩味が淡泊な身のうまみを引き出し、他の肉では味わえないうまさである。
そこに珍味盛り合わせ(2600円)だ。アタシは人目もはばからず、ベーコンを口に放り込んだ。そこに棚橋さんオススメの福岡の酒、三井の寿チカーラをグビリ。サイコ~。締めはやっぱり、はりはり鍋(3300円)。シャキシャキの水菜が鯨の脂をすっきりと流してくれる。もう一巡できそうだ。これだけスタミナつければ渋谷も怖くないぞ! でも、危うきには近寄らない還暦男でした。 (藤井優)
○元祖くじら屋 渋谷区道玄坂2-6-15 鈴井ビル3階