世界初の投稿型図鑑「WEB魚図鑑」を開発した山出氏「釣りは生活の一部でした」
無料で登録すれば、釣った魚を誰でも自分で図鑑に掲載できる「WEB魚図鑑」。愛用する釣り人も多く、2025年9月時点で4064種6万5631データがある。世界初の投稿型図鑑を運営し、近年は「AIぬりえ」が話題の「株式会社ズカンドットコム」の代表、山出潤一郎氏に図鑑作成のきっかけ、釣りの思い出などを聞いた。(写真提供「ズカンドットコム」)
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──WEB魚図鑑を作ったきっかけは何ですか?
「元々、僕はパソコン通信時代に釣りフォーラムのシステムオペレーターをしていたんです。それが1995年にインターネットが登場し、ニフティが世界初となる画像投稿型の掲示板システム『パレット』を開発。その掲示板をニフティから2つ、『何かに使ってください』と譲られたのが始まりです」
──最初から図鑑にしようという試みがあったのですか?
「当初は釣った魚の名前を尋ねるQ&Aが利用者の間で自然に始まりました。これを毎日やっていたら膨大な数の魚の写真が集まった。そこで魚図鑑が作れるのではと思い、HTMLでまとめたものが図鑑の始まりです。これが98、99年のころ。2001年に釣りフォーラムの仲間がプログラムを書いてくれて、投稿した写真が自動的に図鑑に登録されるようになりました」