大森「珈琲亭ルアン」で昔ながらのカフェオレとモーニングを満喫して思ったこと
ドラマのロケ地にも使われている
朝8時、木の扉を開けると「いらっしゃいませ!」と明るい声で迎えられる。店内はアタシが高校生の頃とほとんど変わらない。灰皿がなくなっただけ。昔のままの席に案内されカフェオレ(600円)のモーニングをオーダー。飲み物に100円プラスでモーニングにありつける。
すでに5~6組の客がモーニングを楽しんでいる。常連から物見遊山風の女子2人組まで多種多様。この時間でこれだけ入っているのだから休日の昼間に行列ができるのもうなずける。そんなことを考えているところに待望のモーニング。まずは熱々のカフェオレに砂糖を一杯。コーヒーはブラックだけどカフェオレは甘いのが好きな還暦男。一口含むと凍えて固まっていた体が溶け出した。冬のサンジェルマンのカフェを思い出す、ってガラじゃないか。木枯らしの夜の熱燗に匹敵する。
厚切りトーストにバターとジャムをたっぷりのせてバクリ。そこに甘いカフェオレ。サイコ~。残りのトーストをカフェオレに浸して食べる。これがまたうまい。お、今度は女子大生くらいの娘さんとその両親とおぼしき客が入ってきた。親に連れられてレトロな喫茶店に来たのかと思いきや、話を聞いていると娘が親を誘ったらしい。そうか、ルアンはいろんなトレンディードラマのロケで使われているのだ。娘にとっては聖地巡礼か。そんな客も少なくないらしい。
「昔は2階が雀荘だったんですよ。最近はこの辺の店も変わってしまって」
にこやかな宮沢さんと昔話に花が咲き、ふと思った。今の若者男子が不憫なのは、宮沢さんみたいなマスターに悩み相談ができないことではないか。それは昭和の喫茶店の大事な役割の一つだったのである。 (藤井優)
○珈琲亭ルアン 大田区大森北1-36-2
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