(11)防災訓練は警備員が“主役”になれる数少ない機会 ヤラセの要素もあるが役に立つ
当日は「これは訓練です」と前置きの放送を入れた後、火災報知機を鳴らし、店舗内にいるテナントスタッフ(50人ほど)が屋外へ避難。警備員が誘導し安全な場所へ避難させる。その後、警備員が店舗内を確認し、全員避難したことを確認したら、避難先の駐車場にいる店長の前で大きな声で「店舗内全員避難確認しました」と言って背筋を伸ばし敬礼をするのだ。
その後、6、7人ずつで8組ほどのグループに分かれて消火器を使って消火訓練をし、全員が終わったところで店長が5分程度、参加者全員の前で総評を述べて終了する。
最後にテナントさんたちは参加確認のため、参加者名簿に名前を記入し、各テナントに戻り開店の準備をする。われわれ警備員は、この時点では2人いるので消火器やコーン標識や折りたたみ机や椅子を片付けて終了となる。まあ、学校や事務所や工場で行われている訓練がショッピングセンターでも行われているのである。
また年1回、消防署による立ち入り検査(査察)というものがある。本来は抜き打ちだが、実際には店舗側の都合もあるので予告して来てくれることが多い。そうすると館内では非常階段や防火扉付近に置いてあった清掃用具やコーン標識などを他の場所に移動する。またテナントなどのバックヤードに置いてあった用具やカゴ車に積まれていた物品なども他の場所に移動する。火災時、避難通路が十分に確保できているか、また燃えやすい物が避難通路上にないかを立ち入り検査で確認するためだ。店舗のカーテンなども防火用であるか確認し、対策がなされていなければ指摘し、期限を決めて改善するよう指導して報告書の提出を義務づけている。

















