iPhone“失速”は想定内 アップルが見据える「次の次」
「ピントがずれているのでは?」なんて指摘もある。米アップルが日本時間の22日、新製品発表会を開いたが、世間の声は「成長神話に陰り」なんて、あれこれとかまびすしい。
確かに、米アップルが1月に発表した2016年1~3月期の売上高予想は、13年ぶりの前年割れ。これまで好業績を支えてきたアイフォーンの失速は明らかで、MM総研によると、昨年の日本国内の出荷台数は前年比約11%減。08年の日本進出後、初めて前年を下回った。昨年秋に発売した新機種「6s」「6sプラス」が不発だったせいだ。
「それも当然で、スマホは日本など先進国では飽和状態です。よほど劇的な進化をアピールできない限り、伸びシロはもうない。それでなくても日本ではスマホ料金の実質0円廃止で、出荷台数はさらに減少するといわれる。そもそも今回の発表会も、先進国の買い替え需要の掘り起こしというより、まだスマホが行き渡っていないアジアや中南米諸国に向けたアピールでしょう」(大手キャリア関係者)