特捜部は自滅必至…日産16億円謝礼のサウジ実業家は超大物
特別背任容疑で再逮捕されたカルロス・ゴーン容疑者。私的な損失に絡み、協力してもらったサウジアラビアの実業家の会社に日産側から「謝礼」として約16億円を入金させた疑いを持たれているが、この実業家は世界有数の大富豪で、サウジ王室とも太いパイプを持つ超大物だ。東京地検特捜部はゴーン容疑者を「黒」に持ち込む供述を得られるのか。
ゴーン容疑者の知人の実業家は、サウジでトップクラスの複合企業「E.A.ジュファリ・アンド・ブラザーズ」の副会長を務めるハリド・ジュファリ氏。ジュファリ氏の父親が1946年に創業し、サウジ国内の電気や通信に関わるインフラ整備事業のほか、建設、自動車製造、流通分野にも参入してきた。サウジ最大の企業のひとつだ。2016年には「世界で最も裕福なアラブ人トップ50」に入り、「ジュファリ一族」として18位になった。一族の資産は日本円で約5000億円に上る。
ジュファリ氏は08年、アラブ首長国連邦のドバイに設立した地域会社「日産ガルフ」の会長に就任し、中東地域全体で日産のマーケティングを請け負っていた。ゴーン容疑者とは30年来の付き合いがあるという。