制御機器関連の国内トップ「横河電機」は来春にかけ大化け
生産制御システムなど制御機器を主力事業としている横河電機(6841)に注目する。
特に石油精製、石油・ガス開発といったエネルギー関連向けに強みを持つ。前期(2019年3月期)の制御機器事業の売上高構成比は90%を占め、同事業の国内シェアは圧倒的だ。このほか、計測事業(売上高構成比6%)、航機その他事業(同4%)となっている。
計測事業は、電力機器の消費電力を測る電力測定器や、高速な電気信号を波形として表示するオシロスコープ、光通信関連測定器など。航機その他事業は航空機用計器、航海関連機器、気象・水文計測器などとなっている。
現在、力を入れている分野のひとつが医薬品・食品メーカー向けの制御・計測機器の「ライフイノベーション事業」だ。研究開発費などの先行投資がかさんでいるものの、景気に左右されにくい事業だけに、将来の安定収入源としての期待は高い。21年3月期には、ライフイノベーション事業の売上高を前期の8割増となる300億円まで伸ばす計画だ。
さらに新事業として、音声データを基にした製造業パイプラインの「つまり予知・予兆診断」を立ち上げ、作業員の技量や経験値に依存しない保全作業の実現を目指す。