エアアジアは日本撤退…コロナ禍で世界からLCCが消える?
「『10月からは空港費用の負担は要請しない』。9月初めでした、エアアジア本社からの通告で覚悟はしていました。8月から中部国際空港―福岡空港便が新たに就航したばかりでしたので事業断念は無念です」
こう嘆くのは中部国際空港の幹部だ。10月5日、マレーシアに本社を置くアジア最大の格安航空会社(LCC)の傘下で中部国際空港を拠点とするエアアジア・ジャパンが事業中断を発表した。
「エアアジアが全日空との提携を解消後、愛知県は中部国際空港へエアアジアの誘致、路線を維持するため設備投資や、空港利用料など相当の負担をしてきていました」(航空ジャーナリスト)
しかし新型コロナウイルスの影響で4月に全便が運休。7月22日スタートのGo To キャンペーンに期待し中部国際空港―福岡便の新路線を就航させ、国内線が運航再開したばかりで事業断念となった。エアアジア・ジャパンだけではない。新型コロナの直撃で世界の航空会社が大幅な減便、運休に追い込まれるなか、大手航空会社の支援を受けるLCCは存続の危機に立たされている。