星野リゾート<上>ポストコロナを見据え都市観光に先手
ホテル業界の風雲児、星野佳路(星野リゾート代表)の快進撃に拍車がかかる。
星野リゾートグループは福岡地所(福岡市)が運営する複合商業施設「キャナルシティ博多」の共有持ち分(約19・75%)を取得し、運営に参画。同時に施設内の高級ホテル「グランドハイアット福岡」の経営権を取得する。
星野リゾート・リート投資法人が保有する「ANAクラウンプラザホテル福岡」(福岡市博多区、客室数320室)と、福岡地所グループを中心に地元の財界が設立した福岡リート投資法人(両投資法人は東証に上場)の「グランドハイアット福岡」(同、客室数372室)を、お互いに77億円で売り渡す。事実上の等価交換で資産を入れ替えるわけだ。取得予定日は6月1日。当面はホテル名や運営体制は変わらない。
世界的に知名度が高い米ハイアットは複数のブランドでホテルを展開している。東京・西新宿の「パークハイアット東京」は小規模最高級ブランド。「グランドハイアット」は大型高級ホテルだ。星野リゾートは九州・東アジアの戦略拠点としてラグジュアリーブランドのグランドハイアットを獲得した。