中西文行
著者のコラム一覧
中西文行「ロータス投資研究所」代表

法政大学卒業後、岡三証券入社。システム開発部などを経て、岡三経済研究所チャーチスト、企業アナリスト業務に従事。岡三インターナショナル出向。東京大学先端技術研究所社会人聴講生、インド政府ITプロジェクト委員。SMBCフレンド証券投資情報部長を経て13年に独立。現在は「ロータス投資研究所」代表。

狂い始めた新春相場シナリオ オミクロン株の急速拡大で“ちゃぶ台返し”

公開日: 更新日:

 新型コロナウイルスの変異の速度は驚異的だ。デルタ株へ対応が進んでいる最中に、南アフリカで、新たな変異株が検出されたと専門家や保健当局が11月25日に発表した。同国の感染者急増の要因とみられ、ウイルス学者のデオリベイラ氏は記者会見を開き、新たな変異株について「非常に多くの変異」が認められると語った。

 11月26日、WHOは新たな変異株について「オミクロン」を割り当てた。すでにこの変異株の感染者は世界に広がっており、既存ワクチンの有効性は不明で、北半球はインフルエンザ流行期に入り、事態は深刻だ。

 米ニューヨーク州のホークル知事は同日、新型コロナウイルスの感染再拡大を受け、非常事態を宣言。12月3日から来年1月15日まで、病床と医療従事者を確保するため不急の医療行為を制限することなどが可能になった。デルタ株が依然、猛威を振るい感染者数は、ドイツ、韓国で過去最大に増えている。変異株が「オミクロン」で終了するわけでもない。

 バイデン米政権の呼びかけで、主要国が石油の国家備蓄放出を決断した途端、「オミクロン」で、ニューヨーク原油先物相場は2020年4月以来の大幅安。新変異株で、再び行動規制などが導入されれば、世界景気は失速、インフレリスクへの警戒感は薄れ、主要国の金融政策正常化の時期も先送りとなろう。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    侍ジャパン独身組の“嫁取りラウンド”勃発へ! 板野友美&衛藤美彩がキーパーソン

    侍ジャパン独身組の“嫁取りラウンド”勃発へ! 板野友美&衛藤美彩がキーパーソン

  2. 2
    NHK大河「どうする家康」がダメな元凶…松本潤のダメダメ演技と合戦シーンの手抜きにアリ

    NHK大河「どうする家康」がダメな元凶…松本潤のダメダメ演技と合戦シーンの手抜きにアリ

  3. 3
    ガーシー容疑者は捜査の「奥の手」使われ白旗か…母親住む実家ガサ入れで号泣配信

    ガーシー容疑者は捜査の「奥の手」使われ白旗か…母親住む実家ガサ入れで号泣配信

  4. 4
    源田が小指骨折でも離脱しなかった裏側…西武に漂ったピリピリムードと侍Jへの配慮

    源田が小指骨折でも離脱しなかった裏側…西武に漂ったピリピリムードと侍Jへの配慮

  5. 5
    女優・遠野なぎこ「わずか14日」で離婚しバツ3に…「籍を入れる」にこだわる女性の心理

    女優・遠野なぎこ「わずか14日」で離婚しバツ3に…「籍を入れる」にこだわる女性の心理

  1. 6
    山口達也「性加害」に触れず再始動で批判殺到 ハワイデビューの長男Shotaro“支援”が目的か?

    山口達也「性加害」に触れず再始動で批判殺到 ハワイデビューの長男Shotaro“支援”が目的か?

  2. 7
    米国でもWBC大盛況、主催側ボロ儲けも…MLBが支払わされるスター選手故障続出のツケ

    米国でもWBC大盛況、主催側ボロ儲けも…MLBが支払わされるスター選手故障続出のツケ

  3. 8
    中村倫也が“ドンピシャ”水ト麻美アナに強力プッシュ! 庶民派カップルの電撃婚に祝福の声

    中村倫也が“ドンピシャ”水ト麻美アナに強力プッシュ! 庶民派カップルの電撃婚に祝福の声

  4. 9
    「冤罪」の声も出ている…立命館女子大生タリウム殺人事件の謎

    「冤罪」の声も出ている…立命館女子大生タリウム殺人事件の謎

  5. 10
    佐藤江梨子、MEGUMI、小池栄子は消えず健在…元イエローキャブ40代女優3人の現在地

    佐藤江梨子、MEGUMI、小池栄子は消えず健在…元イエローキャブ40代女優3人の現在地