レノバ(下)入札敗退で株価は暴落…千葉県いすみ市沖、佐賀県唐津市沖で巻き返しなるか?
秋田・由利本荘市沖の洋上風力案件の公募・入札の敗退が伝えられると、レノバの株価は暴落した。
結果発表(2021年12月24日)後の最初の営業日である12月27日から、年が明けた1月17日まで13営業日連続で安値を更新した。それでも下落に歯止めがかからず、2月24日には昨年来安値の1271円を付けた。
洋上風力の本命との期待から、21年9月13日に6390円の上場来高値を記録していたから、実に8割の下落。4000億円の時価総額が吹き飛んだことになる。
1月7日、22年3月期の業績予想(国際会計基準)を下方修正したことが株価の下落に拍車をかけた。営業損益は従来予想の47億円の黒字から5億円の赤字(21年3月期は46億円の黒字)に、最終損益は同51億円の黒字から11億円の赤字(同115億円の黒字)に引き下げた。赤字転落である。売上高にあたる売上収益は前期比39%増の286億円と、当初見込みの300億円から5%減額した。
持ち分法適用会社の秋田由利本荘洋上風力合同会社が「秋田県由利本荘市沖海洋再生可能エネルギー発電設備促進区域」の事業者の公募に手を挙げていたが選ばれなかった。22年3月決算に関連会社に対する出資分の34億円を損失として計上。開発費用10億円も一括して落とす。