円安進行「傍観」の黒田日銀総裁の意外な過去 かつては市場介入に積極的だった!
円安進行が止まらない。13日の東京外国為替市場では、円相場が一時1ドル=135円台に下落し、2002年2月以来約20年4カ月ぶりの円安水準となった。
財務省と金融庁、日銀は前週末、「急速な円安の進行が見られ、憂慮している」との声明を発表。外為市場での円安の動きを強くけん制したものの、5月の米消費者物価指数(CPI)が40年5カ月ぶりの高い上昇率を記録したことで、米国の利上げが続くとの見方が再び広がった。
さらに、今週はFRB(米連邦準備制度理事会)が金融政策決定会合で0.5%の大幅な利上げを決定する方針で、大規模緩和を維持する日本との金利差は広がるばかり。円売り・ドル買いの流れは加速しそうだ。
今年1月の円相場は1ドル115円台で推移していたから、この半年間で20円も下落したことになる。市場では「150円台も視野に」といった見方も広がっているが、それでも日銀の黒田東彦総裁は大規模金融緩和を見直すなど、円安是正に動く気配を見せていない。
■大蔵省国際金融局長だった1998年