著者のコラム一覧
小林佳樹金融ジャーナリスト

銀行・証券・保険業界などの金融界を40年近く取材するベテラン記者。政界・官界・民間企業のトライアングルを取材の基盤にしている。神出鬼没が身上で、親密な政治家からは「服部半蔵」と呼ばれている。本人はアカデミックな「マクロ経済」を論じたいのだが、周囲から期待されているのはディープな「裏話」であることに悩んで40年が経過してしまった。アナリスト崩れである。

ガスト“逆張り”値下げは吉と出るか…競争優位性の確保狙い中島尚志社長が決断

公開日: 更新日:

■4年以内に債務超過を解消できると予測

 中島氏の社長就任は嵐の中の船出となった。すかいらーくグループの中核企業である「すかいらーくレストランツ」は、20年12月期に新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、客数は大幅減少となり、深夜営業時短も含めてイートインの既存店減収インパクトはグループで1000億円を超え、単体でも700億円近い減収を余儀なくされた。

 足元の22年12月期は、コロナ明けから徐々に客足が回復し、深夜営業時間も増加させたことで単体売り上げは前期比13.4%増を示した。粗利率も68.5%と高率を維持したが、人件費上昇、光熱費高騰、原材料費上昇などから営業利益段階では連続赤字を強いられた。

「赤字計上で債務超過額は131億1100万円に拡大し、ゴーイングコンサーンに疑義を生じさせた。しかし、親会社からの財政支援を受けながらおおむね4年以内に債務超過を解消できる予測としている」(大手信用情報機関)という。

 すかいらーくホールディングスが10日に発表した23年12月期第3四半期累計(1~9月)の連結最終損益は45億3000万円の黒字(前年同期は46億1000万円の赤字)に浮上した。だが、病み上がりの状態であることに変わりはない。はたして値下げは吉と出るか。

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